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ジム知る
VOL.009
ジム知る 第9回:スープアップってナニ? その2
ジム知る 第9回:スープアップってナニ? その2

前回はスープアップの中でも比較的ラクにできる、ECUチューンについて説明しました。しかし、スープアップのメニューはそれに留まりません。ジムニーは様々なスープアップが楽しめるクルマなのです。

文・山崎友貴

吸気系チューンでは手軽なエアクリーナー交換

アピオのエアフィルターシリーズ

スープアップというと難しい、高いというイメージを持つ人もいますが、言うなればピンキリです。例えば、手軽な割に意外と体感度、満足度があるのが「エアクリーナー」の交換です。

そもそも純正エアクリーナーは、エンジントラブルのリスクヘッジやコストダウンのために、性能的には可も無く不可も無くで作られています。それゆえ、空気透過率のいいアフターマーケット品に交換すると、レスポンスが向上することが多くなっています。JB64、74の場合は空気流入量の増大をセンサーが感知すると、ECUが補正の操作をすることがありますが、それでも純正品よりも良くなることは間違いありません。

エアクリーナーは純正形状に加えて、いわゆるキノコ型でボックスに収納しないオープンファンネルタイプがあります。オープンファンネルタイプの方が吸入効率がいいという一般的な見方ですが、逆にエアクリーナーボックスのチャンバー効果を指摘するメーカーもあります。また汚れたら洗うことで繰り返し使えるタイプや、専用オイルを染みこませて使う湿式などいろいろあります。どれが正解というものではないので、自分の考えにマッチしたものを選ぶのがいいかもしれません。

ジムニーシエラJB43用インテークチャンバー(アピオ)

ちなみに、エアクリーナーに近いチューニングメニューで「エアチャンバー」の装着があります。空気はエアクリーナーから入り、サクションパイプを通って(JB64はターボーチャージャーを経由)エンジン内部へと導かれます。この空気の通り道を通過する時にどうしても「脈動」が生まれ、空気が安定的にエンジン内に送られません。

また急激にアクセルペダルを踏み込むと、瞬間的に必要とされる空気量が足りなくなることも。そこでチャンバーという空気のタンクを作ることで、脈動を抑えて安定して空気を供給し、また急激にスロットルを開けた時もそこから吸気を供給することができます。トライアル競技などをするマシンには、チャンバー装着は効果的なチューニングと言えます。

パイプを変えるというチューニング

カスタムされたジムニーJB23のエンジンルーム

ボンネットを開けると、吸気と排気のためのパイプがエンジンルーム内を複雑に回っていることが分かります。この配管は、メーカーが十分に考慮した上で設計されているのですが、実はそれはベストではありません。

というのも、クルマの性能は「汎用性」という視点で考えられており、誰でも運転しやすいフィーリングや環境性能といった様々な点を「合格ライン」になるように設計・セッティングしているからです。ですから、ECUの項でも説明した通り、こうしたメーカーが考案した空気の通り道を替えてやることで、エンジンの潜在能力をもっと引き出すことが可能なのです。

例えば、エンジン内に最終的に空気を入れる「インテークマニホールド」、そして排気側の「エキゾーストマニホールド」の長さや形状を変えることで吸排気効率を改善できます。さらに、エアクリーナーとターボチャージャー(NAはエンジンと)を結ぶサクションパイプを、変形しやすいゴム製から金属製に変更するチューニングも、ドライブフィール改善に効果があります。

冷却効果を高めるという考え方

ジムニーJB64の純正インタークーラ

ジムニーに限らず、ターボ車で一般的なスープアップメニューが、インタークーラーの変更です。そもそものインタークーラーの役割をおさらいすると、エアクリーナーボックスが付いているエンジンルーム内は、走行風が入るとは言え、非常に高温になります。周知の通り、高温の空気は膨張しているため、エンジンの燃焼に必要な酸素量はそれほど多くありません。

そんな空気をターボチャージャーで強制的にエンジン内に送り込んでも、決して効率がいいとは言えません。そこで一度インテークーラー内に空気を流し、フィンに走行風を当てて冷却。空気の圧縮率を高めてからターボチャージャーに送ります。これにより、多くの燃焼用酸素をエンジン内に送れるという考え方です。

エアスクープのあるジムニーJB23

では、インタークーラー自体はどこに置けば効率的なのか、ということに関してはいろいろな考え方があります。一般的にはエンジン上に載せて、ボンネットにエアスクープ(空気孔)を開けて冷却風を導入するというカタチです。ジムニーもJB23ではこの形式でした。

しかし、そもそも熱いエンジンの上にインタークーラーを載せた段階で、冷却効果は下がるのでは…という考え方もあり、昨今ではフロントグリルやフロントバンパー直後に配置するクルマが増えてきました。JB64がそれであり、現行型はデザイン上の配慮もあったようです。

JB64の場合、向かって左手のフロントグリル直後に設置されています。この場所だと冷却効率はいいのですが、ラジエターと被る位置にあるため、大きさが限られます。そこでフロントバンパー裏、つまり下に移動し、さらにコア自体を大型化することで、冷却効果の向上を図るものもあります。

JB64、JB74のスープアップは、クルマ全体の電子制御化が進んだことで難しくなっているのも事実です。しかし、ECUの変更と共にこうしたチューニングを行えば、ノーマルと比較して大幅な性能アップができることは確かです。アピオでも将来的にはスープアップパーツを充実させていくので、ご期待ください。