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ジムニーで行く林道旅
VOL.041
~静岡県・西伊豆の某林道~ 前編
~静岡県・西伊豆の某林道~ 前編

走り尽くしたかと思っていた伊豆に未走行の林道があることを発見した。
それも特にお気に入りの西伊豆だ!
詳細は分からず、今現在通行可能かどうかも不明な状態だが、
「ダメなら以前走った林道に行けばイイだろ!」とチャレンジすることに...。

未走の林道が6本もあった!

役立つ情報が満載されている昭文社のツーリングマップルR。バイクのツーリング用に作られた地図だが、林道情報も詳しく載っているのだ。

筆者とYカメが昔から愛用している地図は、昭文社の『ツーリングマップルR』。バイクツーリング用に作られた地図だが、オススメルートや名勝&観光スポットに加えて、食堂、宿など様々な情報が掲載されている。さらに、林道も舗装路と未舗装路の割合、路面状態、ゲートの有無など、かなり詳細に載っているので、とても重宝しているのだ。

しかし、間違いがないワケではない。「100%ダート」の記載にも関わらず完全舗装路だったことが数回ある。その逆も然りで、地元の住人や他の地図などで調べれば、掲載されていない林道も少なくない。そこで、すでに走り尽くした感の強かった伊豆を調べてみたところ、お気に入りの西伊豆にまだ走ったことのない6本の林道を見つけたのだ。

今冬は雪が少なかったとは言え、お馴染みの信州や上越、東北地方の林道は通行止めだったり、積雪がまだまだ残っている。まぁ、雪が積もっていると舗装路でもオフロードになるので、選択肢は多くなるのだが、1台(ふたり)だけなので、ハードなスノーアタックは無謀。また昨年は雪道を走る機会が多かったので、できれば雪は避けたい。そんな思いがあったから、今回は迷うことなく伊豆の林道に決めた。

土日なので、宿が満員!

ちょうど一年前にも西伊豆を訪れた。天気が良かった分、夜間の放射冷却が強くて、午前中は林道にある水溜まりが凍っていたな〜。

さて、新たに発見した林道は全部で6本あるのだが、いずれもピストン林道。距離は2〜4kmと短いが、1本だけ約9kmのミドルコースがある!往復で18kmだから、最悪でもそこさえ走れれば気持ち的には満足できそう。とは言え、あまりにも情報が少ないので、通行止めになっているかも知れない。

役場に聞こうと思ったが、今回は(も?)行き当たりばったりを楽しむべく、通行状況を調べずに行くことにした。まぁそれでも最悪な状況を想定して、必ず走れる林道を調べているのは言うまでもない。本音と建て前は大人の常識ですからね(笑)!!

6本の未走行林道が残っているのは、伊豆の中でも自然を色濃く残している西伊豆。そして西伊豆と言えば、新鮮&豪華&リーズナブルな海鮮料理で評判の民宿が多いことで広く知られている。「西伊豆の民宿にハズレはない」と言われるほど、海の幸好きにとっては、辛抱堪らん地域なのだ。

思い返せばちょうど1年目も西伊豆の林道を走ったっけ(Vol.29参照)。あの時の夕食は凄かったな〜。舟盛りだけで十分な量なのに、他にも海鮮料理のオンパレード! 美味かったな〜、そして苦しかったな〜(笑)。もちろん、今回も評判の高い民宿に泊まる予定だ!

しかし、さすが、売れっ子カメラマン・Yカメ。年明けからスケジュールがビッシリと詰まっていて、気が付けば2月に突入。「こればかりは他のカメラマンじゃダメだから、オレがひとりで行ってくるか!」と覚悟したところ、なんとか締め切りギリギリの日程で調整できた。しかし、土曜〜日曜の二日間だ。

冬場とは言え、人気の西伊豆だけに宿が取れるか心配…。その不安は見事に的中! 希望する数件の宿はすべて満室になっていたのだ。それでも、第一希望の宿にキャンセルが出て何とか泊まれることに。これは筆者とYカメの日頃の行いが良いからに違いない!

「また、あの新鮮でボリューム満点の海鮮料理が腹一杯食べられるぞ!」。筆者とYカメの士気が異様なまでに高まっているのは言うまでもない。すでに行く前から「今回も良い旅だったな!」と満足できる自信がある(笑)。

一般道も工事中で通行止め…

倒木は根っこを残したままの放置プレイ。ご覧のように崖崩れによる落石もそのままの状態と、整備されていない。

当日の天気予報は、降水確率が80%。しかし東名高速で西に向かっても晴れている。伊豆半島に入っても雨が降る気配など感じない。さすがに「超」晴れ男の二人組。予報が変わったのか? とスマホで現地の天気予報を確認したら、降水確率は80%のまま。さすがに青空ではなく薄曇りだが、時折陽が差し込んでくる。遠くにも雨雲など見当たらない。我々のこの強運は何なんだろう? もう笑うしかない。

最初に目指す林道は金冠山の西側を南北に走っている『林道土肥戸田線北』。県道18号線と繋がっているのだが、そのポイントはワインディングの途中にある。最初はのんびりと流していたのだが、バックミラーにやたらと飛ばしてくるヤツが映った。素直に譲ろうと思ったけど、「着いて来られるかな?」と、やんちゃ心がムクムクと目覚めた。

アピオのコンプリートカーTS-7はワインディングも楽しめるから、思わず熱くなっちゃうんだよね〜。山岡カメラマンの「そろそろ入り口じゃね?」の忠告など耳に入ることなく、結局1km近くも通り過ぎてしまった…(汗)。

慌ててUターンして辿り着いた『林道土肥戸田線北』だが、悪い予感が的中! 道路の崩落で通行止め…。まぁ距離は短いし、まだ1本目だから諦めも早い。すぐに伽藍山の東側をこれまた南北に走っている林道(名称不明)を目指すことにした。

『林道土肥戸田線北』からすぐの距離だが、なんとここも通行止め…。もしかしたら全敗してしまうのだろうか?気持ちを切り替えて次の林道を目指したところ、今度は一般道なのに土砂崩れの復旧作業で通行止め! もしかしたら本当に全敗するかも…。

林道へのアプローチは他にもあるので、まだ分からないが、真っ黒な暗雲が垂れ込んできた感じだ。3本目は一番距離が長いので、ここだけは走っておきたい。あぁ神様〜。

困った時の神頼みが効いたようで、『工事中』と『この先通行止め』看板は立っているものの、進入禁止ではない。「取りあえず行けるところまで行こう! 土曜日だから工事は休みかもしれないし」と前進する。

丈夫な枝がボディにキズをつけるので、慎重に進む。左側はガードレールすれすれだ。

初めて訪れる林道で、名前が分からず、詳しい情報も少ないから、どのようなロケーションか全く分からない。それだけに楽しみだ。

針葉樹に囲まれた一般的な林道だが、岩盤で固い路面は伊豆ならではのもの。途中で工事をしていたが、止められて注意されることもなく先に進めた。すると急に崖崩れによる落石が多くなり、大きな倒木は脇にどかされたままの状態。やはり土砂崩れで、かなり荒れたようだ。それでも通れるので、さらに先を目指す。しばらくすると舗装路に変わった。もしかして、この先もずっと舗装路なのか? それだとつまらんぞ〜。

まだ舗装されたばかりの路面が数百メートルほど続いたが、再びダートに切り替わった。そしてそこから先は、ほとんど放置プレイ状態。落石は先ほどよりも多くなり、人力では絶対に動かせない切り株も転がっている。

山肌はコンクリートで固められていないので、いつ落石が起こっても不思議ではない。かなりスリリングな林道だ。その後完全に通行止めとなっていたが、約9㎞ものダートが楽しめたので満足! 日も陰ってきたので、宿に向かうことにした。

山肌は剥き出しのままで、落石が多発していた。見るからに岩盤が弱そうなので、急いで走り抜ける。