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16.01.08

【Vol.40-2】ジムニーで行く林道旅~長野県・金倉林道他~

平日にも関わらず、満員という人気を誇る『奥山田温泉 満山荘』。
料理、温泉、接待の全てに「これは人気が高くて当然だ!」と納得。
今度はプライベートで! と考えたら、残念なことに間もなく閉鎖するという...。
いつになく思い出深い旅となったのだ。

人気がある宿なのに閉鎖だって…?

満山荘の露天風呂。温泉は温めで、湯船の深さも良い塩梅。ゆったり、のんびりと浸かっていられるのだ。

Yカメのリクエストで決めた、温泉宿『奥山田温泉 満山荘』。温泉は単純硫黄泉で乳白色。湯の華が多く、それだけでも「入ってみたい!」と思わせる。湯船は室内と露天のふたつ。内湯と外風呂のふたつを備えている宿は多いが、どちらか一方の造りがショボイのは少なくない。しかし、この満山荘の湯船はいずれも雰囲気が良いのが魅力。

内湯は野趣的な造りで、乳白色と湯の華を相まって「これぞ温泉だ!」。温めなのでゆったりと浸かっていられるのも大変好印象。露天風呂に浸かって目に入る景色は自然のみ。こちらも温めなので、長湯が可能。目を閉じると思わず眠ってしまいそうなほど気持ちが良い。いや〜、本当に良い温泉だわ!

高い人気の理由は温泉だけではない。スタッフ(家族経営)の応対、そして食事が実に素晴らしいのだ。種類豊富な地元野菜を使った創作料理で、全体的に薄味で素材の風味が上手く引き出されている。

品数が多くて色んな料理を楽しめるし、ボリュームも十分。平日にも関わらず満室だったのも納得。「あの温泉に、この料理なら何度でも来たくなるわ!」。筆者もリピーターに! と強く思った。しかし、残念なことに2016年の年明け早々、1月3日で閉鎖となったのだ。

地元野菜を使った前菜。食感もしっかりしていて、「野菜本来の味」が堪能できた。

詳しく聞くと、共同源泉の設備が耐用年数を超え、建て替えが必要となった。しかし周辺の宿が減ったために(創業当初は10件近く経営していたが、今では2件になった)負担が大きく厳しい…。そしてたまたま同じ長野県の小県郡青木村にある『沓掛温泉 おもとや旅館』が後継者不在により2015年11月末で閉鎖されるので、そこを引き継ぐことになったとのこと。

年末にも北海道後志管内蘭越町の『新見温泉』が、103年の歴史に幕を下ろすことが報じられた。また、他の有名な温泉地でも後継者不足や施設の老朽化などにより、人気や歴史ある温泉宿が廃業に追い込まれているという。宿がなくなってから「あの時に行っておけばよかった…」と後悔したくない。これからは、なるべく気になる宿を優先して利用していこうと心に決めたのであった。

行きたくなったら行くべし!

とある支線にて。進むほどに道幅が狭くなり、300m足らずで行き止まり。Uターンできずにバックで戻ってきた。

林道も同じことが言える。今は普通に通行できる道でも、崖崩れや土砂災害などで通行止め、もしくは完全閉鎖なんてことだってあり得る。

個人的には十数年前に、伊豆の林道群が全滅した時に大ショックを受けた。伊豆は学生時代からバイクやクルマでツーリングに行っていたし、社会人になってからは現地に住む人と友人になり、暇さえあれば泊まりに行っていた。そして四駆に乗るようになってからは、ほとんどの林道を何度も走った。距離があり、景色がよくて、荒れ具合もイイ感じで、とっても魅力溢れる林道ばかり。多くの林道好きが訪れていたのだが、大量のゴミの不法投棄により、ゲート閉鎖されてしまったのだ。

「いつか…」ではなく「行きたくなったから!」と、どんどん走りに行こうではないか ! 何事も「後悔先に立たず」で「思い立ったが吉日」ですぞ。

いろんな支線をアタックしていたら霧が濃くなり、夕暮れ状態になっていた。金倉林道は、なかなか走り甲斐がある。

2日目だが、当初は『中津雑魚川林道』を走る予定でいた。しかし1年間に走ったし、金倉林道が思いの外楽しかったので、昨日行かなかった分岐から左の道、さらには途中にある数本の支線を走ることにした。

筆者:1時間あれば走り終えるだろ?

Yカメ:そんな感じだね〜。その後に中津雑魚川林道を走れば時間的にも丁度いいんじゃない?

筆者:だよね!

そんなふたりの思惑は良い方向で裏切られた。本線はすぐに終わるので、支線を見つけたら躊躇わずにアタックすることにしたところ…。

4km以上も走り「もしかしたら町まで通じている?」と思ったら突然行き止まりになっていたり、すぐに深いヤブこぎが要求され、 Uターンする道幅もなく、ボディがスクラッチだらけになったりで、思いの外時間を費やしていた。

そして進むほどに霧が濃くなり、撮影もキビしい状態に…。「中津雑魚川林道は1年前に走ったし、またの機会でいいよね?」と二人の意見が一致。そのまま満足するまで支線アタックを続け、取材を忘れて楽しんだのであった。

両線に出ても見えるのは近くの山々のみ。それでも開放感があって気持ちが良い。

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