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ジムニー車中泊・ひとり旅
VOL.011
ジムニー車中泊ひとり旅 VOL.11
ジムニー車中泊ひとり旅 VOL.11


ジムニー車中泊ひとり旅 Vol.11
Men alone travel by jimny



冬が近づき、陽が沈むのも少しずつ早くなってきた
夜空には澄んだ空気のおかげで星が良く見える
聞けば、次の新月にいくつかの流星群が極大だという
流れ星を探しに、JB64で野辺山に近い瑞牆山(みずがきやま)を目指した

Photo & Text : 山岡和正

流星群はどこにいる?

都内の夜空でも見える星の数が増え始めたので、キャンプに出掛けて自然の中でたくさんの星を見たくなった。光害の無い山の中では夜空のコントラストが上がり、普段は見ることのできない小さな星までも良く見えるからだ。月明かりの影響の少ない新月に「しし座流星群」の活動が極大になるというので、沢山の流れ星が見られそうだと八ヶ岳の麓、野辺山へ行ってみることにした。
野辺山は標高が高く宇宙電波観測所があるなど星の観測にはもってこいの場所だ。近くにある瑞牆山のキャンプ場ならさらに条件が良いだろう。

国道を逸れクリスタルラインと呼ばれるドライブルートを登っていくと急に空気が冷たくなり、針葉樹の森は秋から冬の装いに変わり始めた。日陰には薄っすらと霜が残っている場所もあるので、四駆のジムニーを過信することなく路面状況に注意しながら走る。
キャンプ場に着くと、周りにはたくさんのクライマーがそこここでウロウロしていた。岩肌の露出している瑞牆山はクライミングのメッカでもあり、一般のキャンパーが少なくなったこの時期ならクライミング活動のタイミングとしては丁度良いのだろう。彼らをしり目にキャンプの支度を始め、ふと見上げると瑞牆山が既に赤くなり始めている。まだ16時を回ったばかりだというのに、陽が落ちるのが早すぎるではないか。急いで夕飯の支度を終え周りを見渡せばクライマーたちの姿はどこかへ消えていて、数組のキャンパーとNASA(アメリカ航空宇宙局)か?!と思わせるような天体望遠鏡を数台展開している人たちだけが残っていた。

< 高度1500mの野営地の夜はかなり冷え込んだが、厚手のダウンジャケットと大量の使い捨てカイロのおかげで凍えることは無かった。>

太陽が完全に沈むと予想以上の数の星が空を覆った。よく天文学的な数字などと例えに使われるが、もはや「数」などという概念がバカバカしくなるほどのレベルである。
流星の出現率の高いとされる方角をずっと凝視していたが、全く現れる気配はない。他のキャンパーは何度か目撃しているようで時折歓喜の声が聞こえては来るものの、タイミングが悪いのかその夜に私が流れ星と出会うことは一度も無かった。
そして翌日帰宅し画像を確認すると、キャンプシーンの夜空には一筋の流星が綺麗に流れていた。

林道 松平線

瑞牆山を遠くに見ながら走る快走路

県道610号から山肌をトラバースするように瑞牆山方面へと続き、路面状況はコロコロ変わるが締まった路面は総じて走りやすい。当日は晩秋の時期だったので落ち葉の絨毯が敷かれたような道になっていた。その上をゆっくりと走るとサイドミラーに越しに光る枯れ葉が躍るのが見え、何とも言えず美しかった。

お楽しみ満載で1日中楽しめる日帰り温泉

南相木温泉 滝見の湯

静かな里山、南相木渓谷にある「犬ころの滝」のそばに立つ温泉施設。光あふれる露天風呂と内湯は癖のない単純温泉で、神経痛、筋肉痛、関節痛など効能は幅広い。料金もリーズナブルで、一般的な銭湯よりも安い設定には驚かされる。地元の特徴を生かしたお土産の品数も多く選ぶのも楽しいし、休憩室にある雑誌や漫画は2000冊以上あるなど、1日のんびりと過ごしたい。

南相木温泉 滝見の湯
長野県南佐久郡南相木村5633-1
URL:http://www.takiminoyu.com

クライミングと天体観測のベースキャンプ

みずがき山自然公園キャンプ場

瑞牆山の中腹にありお手軽に高地でのキャンプ感が味わえる。北杜市が管理しているため施設がしっかりしていて利用料金もリーズナブルだし、交通の利便性も良い。自由度が高いのも魅力の一つだが、キャンプエリアの敷地が限られているので繁忙期は計画的に動いたほうが良さそうだ。

みずがき山自然公園キャンプ場
山梨県北杜市須玉町小尾8862-1
URL:https://www.hokuto-kanko.jp/guide/4757

ちょっと休憩にもってこいの小さなカフェ

take out cafe カントリー

小海線「野辺山駅」近くにあるログハウス風のサンドイッチ屋さん。オーナーは一人で、注文を受けてから一つ一つ丁寧に作るため若干待つこともあるが、気負いのないホッとする美味しさが魅力。常連客はホームページから注文してテイクアウトしていくようだが、ドライブの途中に立ち寄るには丁度よいお店だ。
店舗脇には木製のテーブルとイスが置いてあるので、遠くの山々を見ながらのんびりと寛ごう。

take out cafe カントリー
長野県南佐久郡南牧村大字野辺山693
URL:http://cafe-country.com

今回のmy favorite item

KEEN「GLIESER MOC」WP

KEEN「GLIESER MOC」WP(キーン グリーザーモック)
シーンを選ばない防水スニーカー

キャンプ地での使用には脱ぎ履きの容易な靴を使いたい。スエードアッパーに撥水・防水処理を施した丈夫な作りで、街でもアウトドアでも違和感なく使える。

ライタープロフィール

山岡 和正

山岡 和正

雑誌、WEB、カタログなど中心に、対象物を選ばず多方面で活躍するフォトグラファー。
特に車やアウトドア、旅などには定評がある。

ウェブサイト:http://kaz-yamaoka.com/
SNS:Facebook

良く整備された林道だが、水害により溝になっている場所もあるので慎重に走りたい。
みずがき山自然公園キャンプ場 管理棟
みずがき山自然公園キャンプ場 炊事場
独管理棟裏のテラスから屋根越しに瑞牆山(みずがきやま)を見ると、さながらヨーロッパアルプスの雰囲気
「滝見の湯」の食事処では薫り高い地元南相木産のそば粉100%を使った相木の二八蕎麦と十割蕎麦がいただける。
もちろん蕎麦打ちもここで行われている。
そば粉を入れた生地で胡桃とあんこを包んで焼いた、ここでしか食べられない焼き菓子。蕎麦の香りがふわっと広がる癖になる一品だ。
take out cafe カントリーのハムエッグサンド