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ジムニー車中泊・ひとり旅
VOL.024
ジムニー車中泊ひとり旅 VOL.24
ジムニー車中泊ひとり旅 VOL.24


ジムニー車中泊ひとり旅 Vol.24 「房総・素掘りトンネル編」
Traveling alone with jimny.


異世界の入口を思わせる
素掘りトンネルを巡る旅へ


林道が数多く点在する千葉・房総半島
同様に無数の素掘りトンネルも存在する
その奇々怪々な魅力の名所を行く

Photo & Text : 山岡和正

無数にある素掘りトンネル それぞれに特異な顔がある

房総の春といえば菜の花畑や暖かな海岸線を思い浮かべるのだが、今回は山の中を中心に彷徨ってみることにした。ここには、短いながらも豊富なバリエーションの林道が多くオフローダーには人気のスポットとなっていて、そのバリエーションの一つに粗削りな素掘りトンネルがある。この地域の林道を走っていると、ルート上に必ずと言っていいほどそれが現れるのだ。その中から個性の強い場所を選んで、トンネル巡礼の旅へ出ることにした。

強い海風が吹くアクアラインを越えて房総エリアに入ると、穏やかな丘陵の風景が迎えてくれた。
まずは養老渓谷へ向かうことにする。この辺りには観光客が徒歩で巡るツアーがあるほど、有名な素掘りトンネルがひしめき合っている。
観光客の行き交う二層式の「共栄・向山トンネル」を過ぎて、畑の脇にある側道へと入って行くと右手に縦長の狭いトンネルが現れた。「清水代隧道」である。幅が狭すぎてジムニーで通れるのか不安がよぎったが自動車のタイヤ痕は付いているようだ。慎重に進みながら中へ入っていくと何とかなりそうだ。JB64で来たのは正解だった。普通車だとボディーを擦りそうで、かなりの勇気が必要だと思う。傾斜した内部を進み反対側の農道へと下って行ったのだが、抜けたあと振り返ってみて驚愕した。地層の曲線が例えようのない違和感を発して、何か吸い込まれてしまいそうでゾワゾワする。ひとつのアトラクションとしては結構楽しいのかも、と思いつつその場をあとにした。

その後、一般的にもよく知られている
林道月崎1号線の「台山1号トンネル」と、海に近い「燈籠坂大師の切通しトンネル」を経由してから野営地へと向かった。

翌朝、安房グリーンラインの側道「林道畑2号線」へ入るとすぐに周りの景色が一変した。森がジャングルの様相を呈している。霞が漂い、密集した植物を逆光が眩しく照らしている。いくら暖かい房総とはいえ、これほどジャングル然とした風景があるとは予想外で、驚きと高揚感でゾクゾクする。ゆっくりとその先へ進み突如現れたのは、別の次元へと続く入口のような素掘りトンネルだった。それは、太古の何者かが創造したかのように怪しく口を開けて鎮座していた。

林道畑2号線 素掘りトンネル

房総の最南端に位置し、入口・内部・出口と全ての造形が美しい。

共栄・向山トンネル

上の出口に通じていたが、別の動線のため下部に掘り下げられた。

清水代隧道

入口は崩落のため高い。内部は傾斜し狭いが、断層の模様が良くわかる。

燈籠坂大師の切通しトンネル

旧道の西房総街道にあり、徐々に掘り下げられてこの高さになる。

台山1号トンネル

中間部の天井が崩落して出来たと思われ、光が差し込むと神秘的。

発見の連続だった 知られざる秘境

房総の林道を走ると時折現れる素掘りトンネル。元々は利便性のため人工的に作られた土木構造物だが、それに自然のスパイスが加わり形や色を変化させて自然の一部となっていた。

ライタープロフィール

山岡 和正

山岡 和正

雑誌、WEB、カタログなど中心に、対象物を選ばず多方面で活躍するフォトグラファー。
特に車やアウトドア、旅などには定評がある。

ウェブサイト:http://kaz-yamaoka.com/
SNS:Facebook

最近入手したテーブルと椅子、そして高性能ミルを中心とした珈琲セットの具合がとても良く、珈琲ブレイクが楽しい。春の風に吹かれ潮騒に包まれながらのひとときは、なおさらである。
房総の春は夜になっても暖かく、3シーズン仕様の寝袋でも暑いくらいだった。