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16.07.09

【Vol.43-2】ジムニーで行く林道旅~新潟県・十日町周辺の林道~

送られてきた地図には多くの『林道』が記載されていた。
標高が低いので、景観はそれほど期待できそうにないだろう。
さらにほとんどの林道は短いが、全てを走ればかなりの距離となる。
何より全く予備知識がないから、とても楽しみだ!

1日だけじゃ走りきれない !?

突然の行き止まりに違和感を覚え、調べてみたら大規模な崖崩れだった。土木作業に数時間を要するので潔く撤退。

1本目の林道だが勾配がキツくて、ガードレールは設置されていない。そしてバックミラーを見ると、そこには “下界” が映っていた。さらに先へ進むと、眼下に十日町の街並みが広がっている。とても素晴らしい景色だ。

一本目から大当たりじゃん! この先が楽しみだ〜と思った矢先、左コーナーを曲がると目の前 に建物が現れた…? どうやら電話会社の基地局のために造られた道だったみたい。だからわずか数百mで終わってしまったが、とりあえずは満足できたのだ!

その後しばらく走ると周囲の自然が濃くなってきた。「そろそろかな?」と思っていたら、案の定「少し先を右折ね。そうしたら林道になるから」とYカメ。指示通りに進むと針葉樹に囲まれた林道となった。

斜度がキツくて、ほぼ360度ターンのコーナー。リアにLSDが入っていないと、上りで苦労するかも!

太陽の光が遮られた薄暗い道をゆっくりと走らせる。いかにも『日本の林道』といったロケーションで「景色を楽しめないのがいまひとつ…。でも仕方ないか!?」と思っていたら、だんだんと前方が明るくなってきた。そして視界が開けたと思ったら、いつの間にか植生が替わり、広葉樹の森となっていたのだ。

「広葉樹の緑は明るくて好きなんだよね」、 「これで川のせせらぎが聞こえたら最高だね〜」などと会話していたら、分岐が出現。しかも二叉ではなくて四叉路である。
筆者:どれを走ればイイんだ?

Yカメ:地図で確認するから、ちょっと待って!

筆者:全部行ってもイイんじゃね?

Yカメがスマホにダウンロードした地図ソフトを使い、詳細なルートを確認し始めた。縮尺が小さいので、一般的な林道はもちろんのこと、支線まで描かれているから確かな情報が分かる。すると手前右のルート以外はピストン林道だった。こうなったら時間もあるし左から順に全部走ろうじゃないか!

1本目は交通量が少ないためだろう、成長し過ぎた雑草が腹下やボディをくすぐる。右側は崖だがガードレールがないので、注意しながら前進していると、突然道が消滅…? 行き止まりか〜、でも前の方に道が続いているような?

クルマを降りて確認したら、崖崩れで塞がれていたのだと判明。数時間の土木作業で行けそうだったが、他に3本の林道が残されているから、潔く撤退することに。道幅が狭くて、久し振りに数百mのバック走行を強いられた(汗)。

草木が生えていないから、修復されて間もないであろう崖崩れ現場。ここだけ別世界だった。

再び四叉路に戻り、左から順番にアタックしたのだが、これが非常に楽しかった。支線も数本あったので、とにかく走り回った。いずれも距離は短いのだが、快適なフラットダートがあれば雑草が伸び放題の廃道っぽい道もある。

そして大規模な土砂崩れで草木が流された場所、田んぼの中を縫うように通っているダートなど、バリエーションが豊富。新潟でこんなに林道が楽しめるなど全く思っていなかったので、その分感動は大きい。

気が付けば太陽の角度が低くなっていた。安全重視のために日没前に撤退するのが、この林道旅のコンセプトだ。「もっと走りたかったな…」と名残惜しさを感じたまま、町へ向かうことに。すると、その途中にもたくさんの支線を見つけた。

先ほどの林道から想像するに、その支線の先も枝分かれしているハズだ。となると全体でどれだけのダートが残されているのか見当がつかないし、1日では走りきれないかも? またいつの日か走りに来よう! いや是非とも走りに来たい !! 新潟県は林道パラダイスだ〜!

1本1本の林道は短いものの、かなりの本数を走ったので、心地よい疲労感が襲ってきた。温泉に浸かって心身を癒すべく、急いで宿に向かう。今回選んだ温泉宿は南魚沼市にある『丸山温泉 古城館』だ。

人生で最高の味に大感激 !!

築100年以上もの蔵を活かした『蔵ぼちゃ』。ご覧のように薄暗く、また外の音が聞こえないので、ゆったりと浸かっていられる。

『丸山温泉 古城館』は、上越線の石打駅近くにある一軒宿の温泉。『石打丸山スキー場』と『石打花岡スキー場』、『舞子スノーリゾート』がすぐ近くにあり、一年中賑わっている人気の宿だ。

温泉は『蔵ぼちゃ』と『石ぼちゃ』の2種類で、それぞれに内風呂と露天風呂が設けられている。『蔵ぼちゃ』は築100年以上の蔵を利用した湯船で、薄暗いこともあり心が落ち着く感じ。それに繋がる露天は木造の建物の中に備わった半露天タイプで、あたかも部屋の中で温泉に浸かっているかのような不思議な気持ちになる。

一方の『石ぼちゃ』は一般的な浴槽の内風呂と石をちりばめた湯船が設置されているのだが、真ん中に鏡が置いてあるかのように、対照的に造られているのが特徴。たぶん以前は男湯と女湯に分かれていたのだが、その壁をなくして大勢が浸かれるようにしたのだと思う。

泉質はナトリウム一塩化物泉(弱アルカリ性低張性低温泉)で、疲労回復や運動機能障害、リウマチ性疾患、更年期障害などに効能があり、1日に2、3回浸かると効能が顕著になるという。もちろん、我々はともに3回浸かった。ロケーションが良いことも手伝って、とても気持ちが良い温泉である。

名物の『越後もち豚しゃぶしゃぶ』。これを食べたら豚肉の概念が覆されるハズ。ここに来たら絶対に注文したい逸品。

温泉で心身ともにリフレッシュした我々だが、夕食でテンションも一気に上がった。新潟の旬の食材を活かした懐石料理なのだが、「どうせだから!」とスタンダードメニューに『越後もち豚しゃぶしゃぶ』を追加したのだが、これが超絶品!

普通の豚肉だと湯につけると白く、そして硬くなる。ところが、この『越後もち豚』は熱してもピンク色のままで非常に柔らかいのだ。そして噛むとジューシーで旨みと甘みが口中に広がる。その風味も非常に濃く、普通の豚肉とは明らかに違う。豚肉のようでいて牛肉のような風味もあり、知らずに食べたら何の肉か分からないかも知れない。個人的な感想は「これまでの人生の中で、間違いなく一番美味い豚肉だ!」。Yカメも『こんなに美味い豚肉は初めて!』と筆者同様に大絶賛。この『越後もち豚』を食べにくるだけでも価値はある!

という感じで、今回の旅も大当たりだったのだ! たまにはハズれた旅をしたみたいものだな(笑)。

距離は短いけれども、1本1本の林道は様々な表情を持っているから、走っていて飽きない。是非とも再び訪れたい場所だ。

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