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15.11.10

【Vol.38-1】ジムニーで行く林道旅~群馬県・栗原川林道他~

相性の善し悪しというのは、林道にも存在する。
筆者の場合、群馬県の栗原川林道との相性は最悪。
ここ5、6年の間に幾度となく走ろうとしたが、その時になると「通行止め」になってしまう...。
そんな栗原川林道が通行可能と知り、大急ぎで行ってきたのだ。

兎にも角にも善は急げ!

沼田市のホームページ。上にあるバナー・観光情報→自然→皇海山にアクセスすると栗原川林道の交通規制情報が記載されている。http://www.city.numata.gunma.jp/

このコーナーは3年を過ぎたばかりだが、Yカメとコンビを組んでの林道ツーリングは、かれこれ6年になろうとしている。同い年で同じO型、趣味も同じなど、似た部分がやたらと多いこともあり、つまらない口喧嘩は日常茶飯事だが、旅の相棒としてベストパートナーだと思っている。

ふたりの相性がイイのだろう。しかし、筆者にとって相性の悪い林道が存在する。それが群馬県にある『栗原川林道』だ。繋がっている『新地林道』と『小中新地林道』、『下の滝林道』と合わせれば、約50kmものダートが続く、なんとも魅力的な林道だ。東京からの距離も近いから、日帰りでも楽しむことができる。もっとも身近にあるロングダートだ。

しかし、Yカメとのコンビで旅を始めてから一度も行っていない。いつも「今度こそは!」と、行く気になり道路状況を調べると『工事により通行止め』、『崖崩れにより通行止め』ばかり。他の林道へ行くことが決まり、試しに『栗原川林道』を調べてみると『前面通行可能』となっているのだから、相性が悪すぎる…。ちなみに『栗原川林道』の道路状況は、沼田市のホームページ内に掲載されている。これは非常にありがたい。

栗原川林道の入り口。いかんせん相性が悪いので、「もしかしたら急な崖崩れで…」と現地に行くまで不安があった。

「その林道は現在走れるのか?」、その確かな情報を得るには、以前だと現地の役所に電話で聞くしか手立てはなかった。親切に教えてくれることもあれば、ぶっきらぼうな対応に怒りを覚えたことも少なくない。何より面倒だ。ところがインターネットが普及した現在は、林道の通行規制情報をHPに掲載している市町村が多くなった。

そして今回、「どうせダメだろうな…」と半分以上諦めた気持ちで、『栗原川林道』の通行規制情報を調べたところ、『通行可能』と掲載されていたのだ。このチャンスを逃したら、次はいつ走れるか分からない。すぐにYカメに連絡し、急遽ツーリングすることになったのである。善は急げ!

もしかしたらツマらないの?

入り口から1kmほどは、乗用車でも楽勝のフラットダートが続いた。しかしここから先は…。

前日の予報では降水確率60%だったが、『超晴れ男』の我々ふたりなので、当然のごとく晴れ! 待望の『栗原川林道』が走れるとあって、気分は高まっている。気持ち良くドライブする筆者に対して、Yカメの表情はいまひとつ冴えない。林道が『栗原川林道』と決まった時でも、反応が鈍かった。

筆者:拾い食いして腹でも壊したのか?

Yカメ:いや、別に…。栗原川林道か…。

筆者:なんか乗る気じゃないね?

Yカメ:2回ほど走ったからね。

筆者:あっ、そうなの? でもイイじゃん。40kmのダートだよ!

Yカメ:ハッキリ言おう。距離は長いけど、それだけ~。景色は良くないし、路面も普通のダートだし、いい絵が撮れるようなポイントもなかった。だからいまひとつ気分が乗らないんだよな~。

筆者:えっ、そうなの…。

登坂の斜度はキツいし、路面は荒れているし、道幅は狭くなるし…。やはり林道を走るならジムニーが一番!と実感。

確かに愛用の『ツーリングマップル』にも「道路状況が変わりやすい」としか記載されていない。「ここからの景色が素晴らしい」とか、「ここの紅葉は必見」などの興味をそそる言葉はない…。

それに市役所がHPに情報を載せるくらいだから、乗用車でも余裕で走れる道だろう。これはやっちまったか?いやいや、もしかしたら山岡カメラマンが他の林道と勘違いしている可能性だってゼロではないはず。「楽しい林道でありますように!」と祈りながら先を目指した。

ちなみに栗原川林道は、北側(追貝方面)と南側(根利方面)、さらには『新地 林道』の南側(小中方面)の3か所からアプローチ可能。今回の宿は桐生市にある『梨木温泉』を選んだので、北側から走ることにした。

県道からのアプローチは少し分かりにくかったが、Yカメがダウンロードしている山岳用マップを駆使して迷わずに辿り着いた。「まぁクロカン遊びはできなくても、40kmものダートを走れればそれで満足しようしじゃないか!」。何の心構えもないまま、林道の奥へと進んだ。

話が違うじゃないか!

距離が長いこともあり、途中から山肌が土から岩に変わった。法面は岩が剥き出しで、路面には大小の落石が転がっている。

アプローチ地点から1kmも走らないうちに、路面が荒れ始めた。雨水の流れで出来た溝があり、気を抜くとステアリングが取られてしまうほどの深さがあるのだ。また落石も多く、乗用車だと確実にフロントバンパーがぶつかるほどの大きな石がゴロゴロしている。

筆者:おいおい、話が違うぞ! 楽しい林道じゃないか!

Yカメ:あれっ? なんか以前と雰囲気が全然違うな?

筆者:ここ数年は雨と雪が多かったから、それで荒れたんじゃね?

Yカメ:そうかな? こんな凸凹なかったよ。もしかしてオレが勘違いしているのかな?

筆者:まぁ結果オーライと言うことで! 四駆じゃないとかなり厳しいぞ、この道は !!

廃道好きには堪えられない悪路が続いている。かなりそそられたが、残念ながら通行止めだった。

掘られた溝がなくなったと思ったら、路面が固い岩盤に変わっていた。山肌も一面が岩で、ここでも大きな石がボロボロと路面に転がっている。そして敷かれていた砂利は雨で流されたのだろうか、大きな凸凹が続いているのだ。

しかもアピオのサスペンションキットを装着した、このJB23でもフルストロークするほど深い溝だってある。だから気を抜いて走ってはいられない。真剣度をそれまで以上に高めてドライブ!

HPに通行情報が掲載されているから、林道のことを詳しく知らない人でも走りに来るハズ。そんな人は、この路面状況を目の当たりにして思い切り焦るのだろうな~。絶対に何人かはいるよな~。という感じで、走るのならスコップは絶対に必要。サンドラダーもあった方がイイだろう。

もちろん四駆じゃないとキビしい。ボディや下回りを間違いなくヒットさせるだろうし、スタックの可能性が高すぎる。そして道幅が狭かったり、ヤブが深かったりするので、できればジムニーで来たい。「やっぱ林道はジムニーに限るぜ!」と優越感に浸りながらさらに山奥へと走らせた。

関東で最も長い、40kmに及ぶダートは走り応え十二分。単独で走るなら、レスキューアイテムは必須だ。
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