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ジムニーで行く林道旅
VOL.020
~福島県・三河小田川林道他~ 後編
~福島県・三河小田川林道他~ 後編

いつもは温泉宿に泊まるのだが、「これだ!」と思う宿が見つからず...。
そこで今回は趣向を変えてペンションを選んだところ、これが見事にBINGO!
地図に載っていない穴場の温泉も教えてもらい、満足度は120%となったのだ。

絶品のフレンチ風料理に舌鼓

前菜のマグロとアボガドのタルタルバルサミコソース。和風テイストのフレンチだ。

いつもの旅なら「林道を走ったから、さぁ温泉だ!」となるのだが、今回は違う。近くに魅力的な温泉宿がないのだ…。そこで温泉は諦めて、珍しくペンションに泊まることにした。

猪苗代湖周辺はリゾート地なので、評判の高いペンションが多いのである。その中から選んだのが猪苗代湖の北側、五色沼の近くにあるペンション『アルビン』。『食彩館』を謳っており、その言葉通り、セールスポイントは食事。自宅栽培している野菜や米、米沢牛を使ったフレンチ風フルコースで多くのリピーターを抱えているという。

メインディッシュの和牛フィレステーキ ポルト酒味ソース。柔らかくてソースがとっても美味!

シェフを務めるのはご主人。食べることが好きで、自分で調理するようになったという。ほぼ独学とのことだが、元食通だっただけに、腕前は「さすが!」のひと言。

一般的なフレンチ料理は、主にホワイトソースなどで食材の味をごまかしているが、ここは違う。ソースの味が控えめで、野菜や肉などの素材が持つ味を上手く引き出しているのだ。思い出したらまた食べたくなるほど、とにかく美味。

広々とした露天風呂。温泉ではないが心身ともに癒やされる。

またご主人は『日本酒』の製造&販売資格を持っており、オリジナルの日本酒を提供している。これがまたとても飲みやすく、グイグイといけてしまうのだ。さらにご主人、奥さんとも非常に気さくで、日本酒を飲みながら語っていたらついつい深夜まで…なんてケースは珍しくないという。

そして風呂は各部屋に備わっているが、貸し切り露天風呂を設置しているのも大きなポイント。温泉ではないが、屋外で手足を伸ばしながらの入浴はやはり格別である。料理、風呂、居心地の良さに一度訪れたらリピーターになること請け合いだろう。

地元の情報に間違いなし!

癒しの露天風呂『香の湯』。超穴場の日帰り温泉だ。http://kounoyu.xsrv.jp/

2日目は羽鳥湖近くの二岐林道を走り『二岐温泉』に宿泊する(詳しくはVol.13を参照)。時間に余裕があるので、途中に河野さんのリクエストで蕎麦屋、Yカメのリクエストで甘味処に立ち寄るつもりだ。温泉にも浸かりたいが、地図で調べた限りだと心そそられるロケーションがない…。

河野さん:「今晩の泊まるのは温泉宿ですよね。だったらボクは途中で浸からなくても構いませんよ」
Yカメ:「まぁ、温泉じゃなかったけど、ペンションの露天風呂が良かったしね」
筆者:「途中で良さそうな温泉があったら入ればいいか!」
とは言うものの、一応アルビンのご主人に近場でオススメの温泉があるか聞いてみたところ…

豊かな自然に囲まれた、野趣溢れる露天風呂。湯船は広く、寝湯も備わっている。

ご主人:「温泉ですか? いいのがありますよ!」
Yカメ:「えっ、この近くですか?」
ご主人:「クルマで10分かからないかな?」
Yカメ:「露天風呂あります?」
ご主人:「露天風呂ばかりですよ(笑)。湯船がいくつかあるんですけど、全部露天風呂だったと思います。『香の湯』という温泉です」

予想外の展開であった。我々3人の中でYカメが一番全国の温泉に詳しいが、それでも知らない。果たしてどんな温泉なのだろうか? ご主人に地図を描いていただき、向かったところ…。

地図を頼りに『香の湯』に行ったところ、その規模に驚いた。管理棟の他に休憩小屋(といっても大きい)が建ち、広大な敷地に男湯、女湯、家族風呂、貸切風呂の4棟が散らばっているのだ。

聞けば元々は温泉旅館のオーナーが自分専用の露天風呂を造成。それではあまりにもったいないと言うことで、日帰り温泉施設として営業するようになったという。それでも、これまではほとんど宣伝していなかったため、地元の人々にしか知られていないのだ。

泉質は、カルシウム・ナトリウム・硫酸塩・塩化物温泉で、無色無臭。源泉は60度と熱いが適温まで冷ましているので長湯が可能だ。湯船は広く、なによりも山を切り開いたロケーションが素晴らしい。目の前に広がるのは自然のみ。これは大きな収穫である。近くまで来たら是非とも立ち寄っていただきたい。

大人気の蕎麦屋の味は…

人気メニューの『揚げもち』。柔らかいセンベイのような不思議な食感。

朝から温泉に浸かるという贅沢をした後は、蕎麦と甘味である。スマホで検索して選んだ蕎麦屋は、会津三大名物茶屋『強清水』にあり、100年の歴史を誇る蕎麦屋『元祖 清水屋』だ。

Yカメは以前に訪れたことがあるが、蕎麦の味は覚えていないらしい。しかし、観光バスが訪れるほど超メジャーな店だというから期待できる。

我々が到着した時は、昼食時間から少し過ぎていたにも関わらず大賑わい。かろうじてテーブルがひとつだけ空いていた。「こりゃ〜相当美味いんだろう!」と胸をおどらせたが、ひと口食べて「んっ?」。期待が大きすぎたのか、蕎麦の食感、喉ごし、香りも思ったほどではなかった。決して不味くはない。正直言って『普通に美味い』レベルだ。それよりも『天ぷらまんじゅう』と『揚げもち』が珍味で、こちらのほうが感動した(笑)。まぁ良心的な値段だから良しとするか!

ドーナツを自家製造している『フロレスタ』。素朴な味で変な甘さがないから食べやすい。http://www.nature-doughnuts.jp/

甘味はYカメの第六感を信じて、ネイチャードーナツを自家製造している『フロレスタ会津若松店』を訪れた。大阪からスタートし関西を中心にフランチャイズ展開しているドーナツ専門店で、店内ではスタッフの製造作業を見ることが可能。『ネイチャー』を謳っているために女性からの人気が高く、ひっきりなしに客が訪れる。

喫茶スペースがあるので、店内で食すことにした。その味だが、高い人気に違わず。食感が良く、噛むほどに甘さがじわ〜と出てくるのだ。小豆や砂糖菓子のような自然な甘さで、しつこくない。これなら甘いモノが苦手な男性でも食べられるだろう。

温泉、蕎麦、甘味…旅のテーマとしている要素を高い次元でクリアしたから気分は良好! 3人はご機嫌な状態で二岐林道を目指したのであった。

雪解け水が造りだした深い溝を慎重に攻める河野さん。つよし君サスキットだから、これくらいは超余裕!
反対側からアプローチしても残雪で峠までたどり着けず。さすがにこれを攻める気持ちにはなれなかった。
絶品のフレンチ風フルコースを提供する『アルビン』。オーナーの人柄も大きな魅力だ。http://p-alvin.com/
冷たい蕎麦しかメニューにない、こだわりの老舗蕎麦屋『いしむしろ 猪苗代店』。
つゆは鰹だしと(多分)鯖のだしを使っており、甘さを抑えていていいあんばい。ボリュームも満点。
昔から「会津の名水」としてよく知られており、旧二本松街道の重要な休み処として栄えた『強清水』。
『元祖 清水屋』のざる蕎麦は、普通に美味しかった。http://www.aiaiaizu.com/shimizuya/shimizuya.html
揚げたてのネイチャードーナツに高知の土佐ジローアイスを載せたドーナツサンデー。Yカメが絶賛していた。